MONOmonologue pt.2MONOmonologue(http://mono-mono.jugem.jp/)のパート2です。

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    アイコ、アイコ 11:17
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      レコードライブラリから聴きたいレコードを選ぶ。

      ターンテーブルに載せ、そっと針を落とす。


      その日、そのときどきの気分があって、今日はこのレコードの気分だなとか、このレコードの気分じゃないな、などと選ぶ。
      その日の気分にフィットするレコードとフィットしないレコードがあるということだ。
      これはつまり、日々聴きたい音楽が違うということだ。

      これを未知の音楽との出会いの場面に照らし合わせて考えてみる。
      素晴らしい音楽に出会っても、その日の気分にフィットしないがゆえに、スルーしてしまっている可能性はないだろうか。
      そう考えると少々怖い。

      私がドクター・ジョンと出会ったのは20代半ばの頃。
      20年前の話だ。
      たまたま「アイコ・アイコ」を耳にして、面白い音楽だな、と思った。
      ハードなロックばかり聴いていた10代をすぎ、ジャズやブルースなどにも興味の範囲を広げていた頃だった。
      そうして彼の「ガンボ」というレコードを手にした。
      見開きジャケットの国内盤だった。

      ジャストなタイミングでの幸運な出会いだった、というほかない。

      「ガンボ」は音楽の楽しさがつまったレコードだった。
      しゃがれた声、饒舌なピアノ、多様なリズム、ユーモア満載のアレンジ。
      このレコードの楽しさは、音楽だけではない。
      すっとぼけたジャケットデザインが絶妙だ。
      ぱっと見、おじいさんに見える(笑)
      このころドクター・ジョンは30代。
      セッションマンとしてもさまざまなレコードに引っ張りだこ。
      そういう時期だったのだろう。

      DR.JOHN "GUMBO" (ATCO SD 7006)

      今回入手したのはアメリカ盤オリジナル。
      私的には案外出会ことが少ないレコードなのだった。

      音楽との出会いに、タイミングは重要だが、音楽との出会いをコントロールすることはできない。
      ある音楽と出会ったとき、受け入れられるかどうかの問題だ。
      その1点にかかっている、ともいえる。
      ニュートラルな耳で新たな音楽に向き合うことができるか、にかかっている。
      一発で気に入る場合もあるし、じっくりつきあってはじめて分かる場合もある。
      じっくりつき合ってもいまだに分からないレコードもあるが、どうしてつき合い続けられるのかは謎だ。
      じっくりつき合うべきだと思わせる何かがあるのだが、それが何かも分からない。

      難しいのはむしろ、ぴんと来なくてそれっきりになったレコードなのだと今は思う。
      「ダメダコリャ」「失敗した」
      そんな風に思うレコードにこそ、時間をおいて再挑戦する価値があるのかもしれない。
      一生聴き続ける音楽との出会いは、どこに埋もれているか分からない。

      幸運な出会いを果たした、この「ガンボ」はいまでも頻繁に聴くレコードだ。
      チビ達も大好きで「アイコッ、アイコッ、アイコアイコアンデ〜♪」って一緒に歌いだす。
      最高だ。

       

       

       

       

      JUGEMテーマ:No Music, No Life

       

       

       

       

      | RECORDS | comments(4) | - | posted by mono-mono
      何枚買えば気が済むのか? 11:53
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        私が音楽に夢中になりだしたのは中学生になってからだ。
        レコード屋さんに一人で行って、レコードを買うようになったのは、たぶん中2の頃だ。
        とにかくたくさんの音楽が聴きたくて、なけなしの小遣いでレコードを買った。
        買えるのは、月にせいぜい1枚2枚。
        あとは友人とレコードの貸し借りで聴いた。

        借りたレコードはカセットテープに録音して聴いた。
        カセットテープはどんどん増えた。
        カセットテープのレーベルに、手書きでアルバムタイトルやバンド名をレタリングした。
        定期試験前、家で勉強中に書き出して、妙にはまって時間かけちゃって勉強どころじゃなくなる、なんて懐かしい。
        地方都市の中学生だから情報収集能力も限られていた。
        ヒット曲以外の音楽、しかも洋楽を聴く友達も限られていた。
        インターネットなんて影も形も無い頃の話だ。
        ラジオや雑誌で情報を仕入れてレコード屋さんに行っても在庫が無くて、注文して入荷予定日に行ってみたら廃盤になってたり、なんてことも良くあった。

        そんな「たくさん音楽を聴きたい時期」を経て、20代も後半になった頃、オーディオとの出会いがあった。
        きちんとしたオーディオでレコードを聴く機会があった。
        いままで聴いたことのない立体感で音が立ち上がった。
        なんだこれは!
        何度も聴いてきたレコードの、音の存在感や奥行きに信じられない違いがあった。
        それまで気付くことのなかった音が聴こえてくるということにも驚いた。
        アンプやスピーカーといった、オーディオシステムそれ自体のデザインにも強くひかれた。
        社会人となり手の届く機器の範囲も少しづつ上がって、それでもこつこつお金を貯めてオーディオを買いそろえていった。
        機器をつなぐケーブルもいろいろ試してみた。
        みるみる音が良くなっていくのが嬉しかった。
        音が良くなるにしたがって、さらに音楽にものめり込んだ。
        聴き馴染んだ手持ちのレコードにも新しい発見の連続だった。
        レコード屋に行って、レコードを探すこともさらに楽しくなった。
        レコードにも、音のいいオリジナル盤なるものがあって、、、とかね。

        ずっとこんなふうに過ごしてきた。

        中学生の頃から私には、いつも音楽が生活の中心にあって、一番大事なものなのだ。
        今でも毎週のようにレコード屋に通っている。
        レコードを一体、何枚買えば気が済むのか?(笑)

        JAMES TYLOR / ONE MAN DOG (BS 2660)

        今回紹介するのは、ジェイムス・テイラー「ワン・マン・ドッグ」である。
        このレコードを聴いて彼の大ファンになった。
        もう20年も前のことだ。
        それまでジェイムス・テイラーは知っていたが、数枚LPを聴いたことがある、という程度だった。
        SIDE1の冒頭、One Man Parade から引き込まれた。
        シンプルで暖かいサウンド。
        とても親密な雰囲気に満ちている。
        でも一瞬、異国的な不思議な風が吹く。
        その風がとても気持ちいい。

        ジャケットも素晴らしい。
        オールを手にボートの後ろに立つジェイムス・テイラー。
        足もとには一匹の犬。
        こちらをまっすぐに見ている彼の顔からは不思議と感情が読み取れない。
        裏ジャケットの、納屋を改装したようなスタジオ風景がたまらない。
        このレコードは、近所で行われたガラクタ市で見つけた。

        1枚たったの100円。
        アメリカ盤のオリジナルだったが、ジャケットも盤も、コンディションはそれなり悪かった。

        何度も何度も聴いた。
        聴けば聴くほど素晴らしかった。


        もう少し程度の良いレコードが欲しくなって探すようになったのは当然の流れだ。
        1枚持っているのだから、と気長に探した。
        このレコードは人気がないのだろうか?

        彼の初期のアルバムの中では比較的見かけることが少ない。
        そして見つけたのが「クアドラディスク」だった。


        70年代後半だろうか、4チャンネルステレオ、という再生システムが売り出された。
        ステレオ(2チャンネル)プラス、リアに2本のスピーカーをセットし立体的に音を出すというもの。
        そのシステムに対応したレコードが「クアドラディスク」だ。
        わが家に4チャンネルステレオに対応したオーディオシステムは無いのだが、ふつうのステレオカートリッジで通常再生は可能だ。
        通常盤と較べて繊細な音がして悪くない。

        そして今回3枚目の「ワン・マン・ドッグ」を入手した。
        なぜか?

        このアルバムのジャケットには、タイトルもアーティスト名も表記が無い。
        発売当時、タイトルとアーティスト名が書かれたステッカーが貼られていたことを知った。
        そのステッカーはシュリンクラップの上に貼られていたので、中古盤ではほとんど残っていない。
        ステッカー付きが欲しい、とは思ったものの、ぜんぜん見かけることがなかった。
        探し続けて一度見かけたことはあったがプロモーション盤だったこともありとても高価だった。

        縁あって今回手に入った。
        ステッカー付きということは、シュリンク付きということであり、ジャケットのコンディションは申し分ない。
        盤のコンディションも良い。
        あらためてこのレコードを聞いて、またこの音楽に夢中になってしまう、ということなのだ。
        嬉しい。
        これでひとまず「ワン・マン・ドッグ」は「あがり」である。

        さすがに4枚目はない、と思う(笑)

         

         

         

        JUGEMテーマ:No Music, No Life

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